[0248-201406] 馬革と牛革。というより、コードバンとガラス仕上げのステアについての色々。

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コードバン。日本で人気の馬の革。稀少稀少と言われて既に何年経ったのか分かりませんが、今年もそろそろ手に入らなくなる噂が出ています。

で、ここで突然質問です。この靴に使われている革は何でしょうか。

答えは、ステア(牛革)で、鏡面仕上げがされています。靴はリーガルの永遠の定番2504。

リーガルコーポレーション 靴のオンラインショップ | 2504NA【REGAL】リーガル プレーントウ 「リーガルの定番」: REGAL(メンズ)| シューズ・ストリート(靴・通販)

以前書きましたが、私の好きな靴の一つです。

国産靴の雄、リーガルについて思う。 | Life Style Image

続いて、こちらのベルト。私の愛用品の一つですが、こちらの革は何でしょうか。

あえてベルト穴近辺を撮りました。
答えは、コードバン。馬のお尻の革ですね。

さて、この二つ。勿論写真では分かりにくいとは思いますが、パッと見て、違いが分かりますか?

どちらも艶が出ていると、余程の革すきか職人でもなければ分からない。

コードバンというと、先日書いた、ラルフローレンのタッセルスリッポン。これに使われている、というよりも、ALDENに使われているホーウィン社製のコードバンを思い浮かべる方が多いと思います。

革靴のポリッシュ、鏡面仕上げはつま先と踵だけに留めるかどうか。 | Life Style Image

これも、皺が入るまでは、なかなかわからない。いや、お店で見ると、そんなに艶が出てない場合もあるから、そうなると、コードバンとは思わないかもしれない。

また、先ほどあげた写真のベルトもホーウィンではないけれど、コードバンです。そして、もしかしたら、コードバンといえば、革にそんなに興味のない人や、コードバンに興味がない人にとっては、最初の2504のステアの鏡面仕上げのほうが、コードバンだと思うかもしれません。

実際、お店では。

例えば同じ牛革でも、落ち着いた雰囲気の所謂高級靴の表面の、艶を抑えたものよりも、2504のような、テカテカの鏡面仕上げ(ガラス仕上げ、ガラス革)のほうが、高い革なんでしょ?と言われたことがよくありました。ツヤツヤでピカピカに光っている革は、全てコードバンだと思っている人も結構いました。

実際にそれ程靴に興味のない人の中だと、より表面がツヤツヤの、つるっとした革のほうが好きな人が多いかもしれません。

それもあって、コードバンでも表面が樹脂でコーティングして磨かれた(ガラス仕上げ)テカテカのもののほうがウケが良いので、多くのコードバンではこのベルトのようなツルツルなものが多いのかもしれないですね。

じゃあ、ガラス仕上げ(鏡面仕上げ)って、ダメなのか。

靴好き(マニア)の中では、ガラス革は安物靴の定番といったイメージがあり、敬遠されます。で、革質ガー、といった話は、そうした人たちの大好きなネタの一つです。

でも、そもそも革質が良いか悪いか、なんて、分かりますか?

私は、まだここでは出していませんが、銀座ヨシノヤの九分、九分半の靴を愛用しています。そして、カールフロイデンベルグを超える幻の革(よく使われる表現ではありますが)と噂の、カールロッシュ製の革を使ったものを、黒、茶と合わせて何足か持っています。勿論カールフロイデンベルグ製のものも。けれど…

正直自己満足の世界です。

実際、綺麗ですよ。きめも細かくて、美しいなぁ、と思います。でも、カールロッシュだと分かっているから、そう思い込んでいるだけかもしれない。それに…

じゃあこの革を使った、小笠原製靴製のこのヨシノヤの九分半の靴が、誰にとっても良い靴で良い革かといえば、それは違う。

こんな靴、毎日タフに履いて、お手入れもろくにしない人の足にかかったら、一ヶ月持たないでボロボロかもしれない。その人にとっては、こんな柔な靴は使えないと思います。そもそもそういう美しさ自体求められていない。

でもそういう人にとっては

冒頭の2504なんて、足の形に合えば最強です。ガラス革の本領発揮。ちょっとくらいの雨や汚れなんて、表面で弾いてしまう。ちょっとした傷なんて、付かないか、付いても気にならない。汚れたら硬く絞ったタオルか雑巾で拭えばいい。靴墨(敢えて靴墨)使えばピッカピカ。ピッカピカなら、普通の人には高そうな靴に見える。言うことなしです。

そんな人にとっては、濡れると水膨れっぽくなりやすいコードバンなんて、良い革でもなんでもないわけです。コードバンよりも、ツヤツヤのガラス革のほうが良い革です。何より、タフ。

実際、最近急速にファッションブランド化してきている、英国靴の名門Church’sには、昔からこの革を使った名作がある。そう、シャノンです。

この靴なんて、一時期日本では10万越えてましたが、それでもこの靴に使われているポリッシュドバインダーカーフは受け入れられているし、実際用途と靴のイメージを考えれば、この靴はこの革が正解だと思うのです。

ということで…

いつの間にか革論に脱線していましたが、鏡面仕上げの革に注目してみても、こんなに評価が分かれて、印象も変わる。同様にコードバン一つとっても、これだけイメージに違いがあるし、好き嫌いも分かれる面白さがある。

なので、ガラス革だからといって、履く前から敬遠したり嫌ったりせずに、またコードバンだからといって盲目的に良いと思わずに、外野の革評価に左右されずに、自分の用途に合わせて、自分の用途を思い浮かべて、選んで欲しいなぁ、と思っています。

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